Solidigm P41 Plus 出来の良いQLC SSD

P41 Plus

P41 Plus

QLCのSSDと言うだけで無条件に拒否反応を示す風潮が一部にあると思います。
昔、SSDがSLC -> MLC -> TLCと移行していた時期、TLCと言うだけで拒否反応を示す人がいらっしゃったことを思い出します。その後TLC自体や残り容量をSLCキャッシュとして活用するなどさまざまな改良をたどり、現在ではTLC SSDを選ぶことに異論を唱える人はほとんどいないでしょう。
同様にQLCも改良が続けられ、個人的にはCrucial P2あたりからQLC SSDは十分に実用性、汎用性のある製品になってきたと考えています。

それでも現在QLCに対して拒否反応がある為かSSDのスペックにNANDがQLC、TLCと明記せず「3D NAND」などとだけ表記されているのをよく見かけます。これによってユーザーは自分で或いはレビュー等で求めるSSDがTLCかQLCかを調べる手間暇を課せられています。ユーザーの立場からすれば困ったものです。まぁ明確に記載していない場合はQLCのケースが多い様に見受けられますが。

単に性能のことを比べると一般的にはTLC>QLCですが、出来の良いQLC もあれば、出来の悪いTLC もあります。
更にSSDの性能はNAND以外に、コントローラーチップ、DRAM搭載かなどにも大きく左右され、その結果、出来の良いQLC SSD が出来の悪いTLC SSD より高性能であっても不思議ではなくなっていると思います。

長い前書きでしたがP41 plus は144層QLC NANDです。QLCだからと毛嫌いせず実際に使用してみるとSLCキャッシュが効いている状態では十分な性能です。
QLCが嫌われる一つの要素に素の書き込み性能が低い事があげられ、10−20MB/sec程度(HDDより遅い)まで落ち込むものもあります。
P41 Plus の個人的な検証結果ですが概ね次の様になりました。

1TBは使用容量0%の状態でSLCキャッシュは約140GB
SLCキャッシュが切れると平均175MB/sec前後の書き込み速度

2TBは使用容量0%の状態でSLCキャッシュは約280GB
SLCキャッシュが切れると平均350MB/sec前後の書き込み速度

なかなか出来の良いQLC NAND で素の書き込み性能はQLCとしては上々で、大容量の連続書き込みや残り容量が少ない状態など、SSDにとって厳しい状況下でその威力を発揮します。
なお、大容量のファイルを頻繁に読み書きするユーザーは2TBを選んだ方が幸せになれるでしょう。
TBWは

1TB 400TBW
2TB 800TBW

と十分です。
P41 Plus はいわゆるエントリー、ミドル帯をターゲットにしたSSDと思われますが以上の性能は必要十分と思います。

私がP41 Plus に一番求めるのはもう一段の低価格化です。現在より2−3割の低価格が実現したらそれを武器にしてTLC SSDに対し強力な競争力を持ち、一般用途SSD の定番、主製品になりうると思っています。企業努力に期待します。

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